俺様社長にハートを撃ち抜かれました
「…千里…久しぶり!」
「うん。久しぶり。」
実は千里とは少し気まずい…
「あい…綺麗になったね。」
そう言って、私の頭に触ろうとして、思わずビクッとなる。
千里はいつも私の頭をポンポンしていたけど、身構えてしまった。
それを見て、千里の手が止まった。
「あ、ごめん…」
「うんん…平気…」
ちょっと空気重くなっちゃった…
「さっさと写真撮るぞ…」
禅がそう言って、重くなった空気を軽くしてくれた。
「そ、そうだね!あとが詰まっちゃう!」
私も明るい声を出して、みんなを急かした。
「…大丈夫か?」
禅が小さい声で聞いてくる。
「撮りますよー」
私が答える前にそう言われてしまったので、笑顔を貼り付けたまま前を向いて頷いた。
パシャッと写真を撮り終わってからも、禅は心配そうに私を見ていたけど、それに気づかない振りをしながら、たくさんの人と写真を撮った。