俺様社長にハートを撃ち抜かれました
「あっ!いえ…すいません…」
見ていたことがバレてたと思うと、恥ずかしくて、思わず語尾が小さくなる。
そんな私を見て、彼はニコッと微笑んだ。
「まぁ!藍羅さん可愛いわね〜」
彼のお母様がそう言って、お父様と彼に話をふる。
お父様も…
「本当に、藍羅さん…ウチの息子には勿体無いくらいだ。」
「いやいや、むしろ、ウチの娘でいいのですか?」
なんか、親同士の話で盛り上がっている。
だれも、結婚するとか言っていないのに。
むしろ、断るつもりだったのに…
どうなるんだろう…
「では、そういう事で!」
ぼーっとしていたら、いつの間にか話がまとまっていた。
そういう事って、どういうこと?
「えっ?なにが?」
思わず声に出して聞いてみる。
「だ、か、ら、後は2人で…ね♡」
そう言われて、ポカーンとしてしまう。
「あ、えっ?まっ…て…」
私が言い終わる前に、そそくさと、両親達は部屋を出ていった。