俺様社長にハートを撃ち抜かれました
ドアを開けると、5つのデスクと正面に大きい机があった。
たぶん、正面が禅のだろう。
「社長〜
やっと戻ってきた…!
もう、忙しいんだから、早く戻ってきてください…よ…?」
パソコンに向かって、作業をしていた女の人が言いながら私に気づいた。
「え、こんな時に、奥さん連れ込むなんて…
あなたは何やってるんですか!」
もう1人いた、男の人にそう言われた。
「えっと…」
そう言われて、禅の後ろで縮こまっていると、禅が私を前に押し出した。
「助っ人連れてきた。俺の嫁。」
「あ、藍羅です。」
「え、そうなの?出来るの?」
女の人は、邪魔が増えるとでも言うような顔でそう言った。
「藍羅さん、ご無沙汰しています。
急にありがとうございます。」
さっきは禅に呆れたように怒っていた、男の人が、優しい口調で私に言った。
…うーん…
「あ!」
思い出した。
禅の秘書の人!
結婚式に来ていた人だ。