俺様社長にハートを撃ち抜かれました



「おつかれ。」



禅が、私のことをポンポンとして、資料を確認していた。



「うん。OK。」



「他は?」


「ん〜、和訳はあと2人が持ってるのだけだし…」


禅がそう言うと、春香さんが話しかけてきた。



「藍羅ちゃん!手伝って〜!」


春香さんのデスクを見ると、山のように紙が置いてある。



わたしがやった倍はあると思う…



「わかりま…」



「ダメだ。」



最後までいう前に禅が止めた。



私はムッとしながら禅を見る。


だけど、すぐにそう言った理由が分かった。



「だって、あいつがやってるのドイツ語の訳だぞ?
藍羅ドイツ語出来なかっただろ?」




ふふふ…



ドイツ語…!



「(できるよ!)」


できるようになったもん!


わざとドイツ語でそう言った。



「は…?」




禅はびっくりしたみたい。



「あのね、実は空いた時間にドイツ語勉強してたんだ。

禅の役に立てるかな〜って思って!」



初めはポカンとしていたけど、ハッと我に返って、ぎゅっと抱きついてきた。






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