お願いだから、好きだと言って!!
「ちょっと絃ちゃん!葵くんとどこで知り合ったの!?」
「もしかして、付き合ってるとか……?」
「うんうん、絃ちゃんって呼ばれてたし!」
「え、えっ……ま、待ってよ、みんなっ」
辞典を取りに戻ってきたときは、すぐにまた出ていったから逃れていたものの……
用事を済ませて戻ってきた私の周りには、女の子の人だかりができていた。
もし私が男の子だったら、これ以上には幸せなことはない。
ハーレムだよ、ハーレム!
こんなに可愛い女の子に囲まれるなんて、幸せに違いない……!
って、これを蓮くんは毎日味わってるのか。
そう考えると、羨ましいなんて思ってしまった。
「ねぇ、実際のところどうなの?」
「あ、」
そうだ、そんな呑気なこと考えている暇はない。
私は今、質問攻めを受けてるんだ。
しかも、かなり厄介な……