お願いだから、好きだと言って!!



「ちょっと絃ちゃん!葵くんとどこで知り合ったの!?」



「もしかして、付き合ってるとか……?」



「うんうん、絃ちゃんって呼ばれてたし!」



「え、えっ……ま、待ってよ、みんなっ」



辞典を取りに戻ってきたときは、すぐにまた出ていったから逃れていたものの……



用事を済ませて戻ってきた私の周りには、女の子の人だかりができていた。



もし私が男の子だったら、これ以上には幸せなことはない。



ハーレムだよ、ハーレム!



こんなに可愛い女の子に囲まれるなんて、幸せに違いない……!



って、これを蓮くんは毎日味わってるのか。



そう考えると、羨ましいなんて思ってしまった。



「ねぇ、実際のところどうなの?」



「あ、」



そうだ、そんな呑気なこと考えている暇はない。



私は今、質問攻めを受けてるんだ。



しかも、かなり厄介な……


< 100 / 260 >

この作品をシェア

pagetop