お願いだから、好きだと言って!!
まとめるとこうだ。
お父さんは海外の会社で働くことになったから、海外へ行く。
でも、お父さんは掃除洗濯はもちろん、料理も出来ないからお母さんは心配でついて行く。
そして私は、これからも高校に通うため家より高校に近い、お母さんの知り合いの家にお世話になることになりました。
それも、このアパートからは明日出ていかなきゃ行けないらしく、急だけど明日からそこに居候させてもらう。
そういうことだ。
「向こうにはもう伝えてるから、名前を伝えたらわかると思うわ。ちょっと寂しいけど、電話もするから元気に頑張るのよ!」
「絃と離れ離れなんて……」
「ほらほら、お父さん泣かないの!本当に寂しいのは絃なんだから」
一人娘の私にとっても甘いお父さんは寂しがって、お母さんはその背中を摩っていた。
寂しいって言われても……実感が湧かなすぎて。
それから絃も荷造りしてきなさいと促されて、自分の部屋へと向かった。