お願いだから、好きだと言って!!







***



あれから2週間程たった頃。



私が雅さんに必死に懇願したところ……



なんとか一緒にキッチンに立って、料理を教えてくれることになりました!



そして今、雅さんと夕飯の支度中です。



「じゃあ、そのキャベツ洗って千切りにしてくれる?」



「はいっ!」



雅さんと私との距離は、まだ遠い。



触れることはもちろんNGだし、隣に並んでいても一定の距離が保たれている。



それでも普通に話しかけてくれるようになってきた雅さんは、やっぱりあの日から変わったきたと思う。



そんな雅さんの変化が嬉しいのと、料理を教えてもらえていることの幸せとで、私の心はウキウキワクワクだ。



雅さんからの指示に、勢いよく返事を返した私は早速キャベツの千切りに取り掛かる。



今日のメニューはポトフ。



その中にキャベツの千切りも入れるらしい。



想像するだけで、コンソメスープが染みたペタペタの野菜が美味しそうでお腹がすいてくる。


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