お願いだから、好きだと言って!!
「別に、惚れたわけじゃない」
「っ……」
わかってはいたけれど、目の前でハッキリとそう言われると、グサッとくる。
そう簡単に雅さんをおとせるだなんて思ってはいなかった。
いなかったけど、なんか悲しい。
「だろうな。着替えてくる」
爆弾の種だけ撒いておいて、蓮くんは部屋に戻って行った。
「絃ちゃん、あんまり気にしないで?ね?じゃあ僕も着替えてくるよ」
心配してくれた葵くんもリビングを出ていってしまった。
取り残された私と雅さん。
でも、雅さんは……
「2人帰ってきたから、夕飯準備するよ」
「……はい」
別に何でもないという態度で、いつも通り準備を始めた。