お願いだから、好きだと言って!!



「えっと……」



「瞳ちゃんから聞いてるわっ、イケメン3兄弟をおとさなきゃいけないのよね?」



「は、はぁ……」



なんで、この人が私の事情を……



もう瞳ったら……!



これはあとでパフェでも奢ってもらわなきゃね。



「ところで絃ちゃん?髪は切っても大丈夫?」



今は胸まで伸びる長いストレートの髪。



美容室に行くのが面倒くさくてそのまま伸ばしていただけで、特にこだわりはない。



「別に大丈夫ですけど……」



「髪色は?」



「……派手じゃなければ」



「巻くのは嫌い?」



「いえ、嫌いじゃないです」



むしろ、気になっていたというか。



私ってね、料理を見てくれたらわかると思うんだけど、不器用で……



コテで髪を巻くなんてできるわけがなく、ただ憧れだった。


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