お願いだから、好きだと言って!!



「蓮くんとは最近どう?」



「順調だよ?」



今日は友達と遊ぶから一緒に帰れないと言われたその帰りだった。



ちょうど担任から呼び出しをされていた俺は、帰りが少し遅くなった。



そんな日に限って教室に忘れ物をしてしまうという始末。



面倒くさいと思いながらも、渋々取りに教室へ戻る。



この時、俺が忘れ物をしていなければそんな真実を知ることがなかったかもしれない。



いや……もしこの日に知ることが無かったとしても、後々現実を突きつけられていたかもしれない。



そう思えば、早く知ることが出来て良かったかもしれない。



「それで?いつまで続けるの?」



「うーん、卒業するまではとりあえず。やっぱり蓮くんが彼氏なんて自慢でしょ?」



教室のドアに手をかけて、中へ入ろうとしたその時だった。



中から聞こえてきた声は、真里奈といつも一緒にいる真里奈の友達だ。



ドア1枚の壁は、声をよく通す。



話題は俺のようだった。



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