お願いだから、好きだと言って!!



「絃ちゃんなら出来るよ?きっと」



「葵くん……」



「絃ちゃんって一緒にいるだけで癒されるし、不思議な力があるもん」



葵くんが、ニコリと可愛い笑顔を浮かべる。



「大丈夫。俺が認めた絃ちゃんなんだから。


絃ちゃんが真っ直ぐ思いをぶつければ、蓮にも届くはずだ」



こんなに雅さんと葵くんに言われたら、やらないわけにはいかないじゃない。



ねぇ、蓮くん。



こんなにお兄さんと弟に思われているって知ってた?



蓮くんはとても幸せものだよ。



私は一人っ子だから、兄弟の存在がどんなものか知らなかったけど……



すごく素敵な存在だね。



羨ましいよ、蓮くん。



「わかった。できるかわかんないけど、やってみます」



「そっか、ありがとう。絃ちゃん」



「こちらこそ、蓮くんのこと教えてくれてありがとうございます」


< 205 / 260 >

この作品をシェア

pagetop