お願いだから、好きだと言って!!
やっぱり起きてた。
さっきみたいな怒鳴るような声ではない。
すべてを諦めたような、そんな悲しそうな声。
「私は蓮くんじゃないから、全部を理解はしてあげられないかもしれない。でも、蓮くんのこと助けてあげたい」
それが私の気持ちだよ。
ううん、私だけじゃない。
雅さんや葵くんの気持ちだって、きっとそう。
「ふん、助けるって……俺は別に助けなんか求めてない。迷惑」
本当に、そう思ってるの?
声が少しだけ震えてるの。
蓮くんは気づいてる?
「蓮くんっ!!気づいてよ……!」
「……なっ」
もう我慢出来なくて、背中を向ける蓮くんの肩をぐいっと引いて、仰向けになった蓮くんに覆いかぶさるように手をつけて覗き込む。
薄暗い中でも、驚いて目を見開く蓮くんの姿が見えた。