お願いだから、好きだと言って!!
「蓮くんの周りには心配してくれている人がいるの!雅さんも葵くんも……それに、私だって!」
「絃……」
「私は他人だよ?ただの居候だよ……でも、蓮くんの家に居候させてもらってるの!たった2ヶ月だけど一緒に過ごしてきたの!蓮くんはクラスメイトなの!蓮くんを心配したり、蓮くんの事を知りたい、助けたいと思う理由はこれで十分でしょ!」
ぽたりと一滴の涙が、蓮くんの頬に落ちる。
なんで、私が泣いてるのよ。
もう……
いい加減、心開きなさいよ、バカ。
バカ、バカ……
そう胸の中で呟きながら、蓮くんの胸を叩く。
蓮くんはただ遠くを見つめていた。