お願いだから、好きだと言って!!
「……バカじゃないの」
「ふぇっ?」
なんで、私がバカって言われなきゃなんないのよ。
バカなのは蓮くんじゃん。
こんなにみんなに心配かけて……!
「そんなズルズル引きずるほど俺は弱くねぇよ」
「嘘つき。それなら、私の姿見て怒るわけないじゃない!……そんな、悲しそうな顔することだって」
「ふっ……悲しそうな顔か、そんな顔してたのか」
蓮くんは小さくそう呟いて顔を横にそらした。
本当に素直じゃない。
本当にバカ。
私以上にバカ。
「こっち見なさいよ!私は小鳥遊絃!私は、真里奈とかいう女じゃないの!」
無理矢理上を向かされた蓮くんは、また驚いて目を見開く。
「もう……そんな思いなんてさせないよ。私が……雅さんと葵くんが、きっと蓮くんを守ってくれる」
きっとだよ。
雅さんが言ったくれた。
私はもう家族同然だって。
それなら蓮くんも私の家族でしょ?
守りたいと思って、何が悪いの?