お願いだから、好きだと言って!!
「蓮くんが女遊びやめたのって、絃のおかげなんじゃないの?」
瞳が机に頬杖をついて、蓮くんの方をちらっと見てそう言った。
瞳には、蓮くんのプライバシーも考慮しつつ、過去に恋愛関係でトラウマがあって女遊びを始めたと簡単に伝えた。
その事について雅さんと葵くんに聞いて、助けて欲しいとお願いされ、私が話をしたということを伝えると、私の説得のお陰だと瞳が言う。
いや、瞳だけじゃなく、雅さんと葵くんも言っていた。
私、そんな大層なことしてないんだけど……
むしろ襲われかけて、嫌味言われただけっていうか……
私は被害者?
あれから悲しげな表情は全く見なくなって、それに免じて許してはいるけれど。
「私、女遊びやめろなんて一言も言ったないんだけどな……何があったんだろ」
こればかりは、私だってわからない。