お願いだから、好きだと言って!!
「よし……!」
カバンの中身が濡れないように、ぎゅっと胸の前で抱きしめて、雨の中へと走り出す。
「うぅ、冷たっ」
やっとのことで着いた学校の最寄り駅。
その中には私のように傘を持ってきていなくて、体を濡らしてしまっている人もいた。
こんなに濡れてたら、電車の中だけじゃ乾かないよね。
それにしても明日が土曜日でよかったよ。
家に帰って制服を干したとしても、1日じゃ乾かなかったかもしれないし……
って、その前に私が追い出されるかもしれないんだっけ。
「はぁ……」
この土砂降りの雨を呼んだのは私なのかも。
この地域にお住まいの皆さん、私のせいです、ごめんなさい。