お願いだから、好きだと言って!!




「よし……!」



カバンの中身が濡れないように、ぎゅっと胸の前で抱きしめて、雨の中へと走り出す。



「うぅ、冷たっ」



やっとのことで着いた学校の最寄り駅。



その中には私のように傘を持ってきていなくて、体を濡らしてしまっている人もいた。



こんなに濡れてたら、電車の中だけじゃ乾かないよね。



それにしても明日が土曜日でよかったよ。



家に帰って制服を干したとしても、1日じゃ乾かなかったかもしれないし……



って、その前に私が追い出されるかもしれないんだっけ。



「はぁ……」



この土砂降りの雨を呼んだのは私なのかも。



この地域にお住まいの皆さん、私のせいです、ごめんなさい。



< 240 / 260 >

この作品をシェア

pagetop