お願いだから、好きだと言って!!
「……ごちそうさまでした」
どの料理も美味しかったよ、雅さん。
迷惑そうにしながらも料理のこと、沢山教えてくれてありがとう。
いつも私のことを気にかけてくれた葵くん、ありがとう。
蓮くんには、ありがとうなんて言わないよ。
もう少し素直になったら言ってあげてもいいけど。
部屋に戻った私は、一人でせこせこと荷造りを始める。
とりあえず最低限必要なものはキャリーバッグに入れて、瞳の家に持っていこう。
他の大きなものは、ダンボールにだけ詰めて、私の新居が決まるまで申し訳ないけど置いておいて貰おう。
それくらい、許してくれるよね?