お願いだから、好きだと言って!!




「それに、雅兄は絃ちゃんをこの家に迎え入れてからもう既に心変わってたんじゃない?だって、絃ちゃんが初めてなんだもん。あんなに女嫌いなのに家にあげて、同居なんて許したの」



ね、雅兄?と無邪気に笑って雅さんの方を向くと、そんな葵くんの視線に雅さんは、はぁとため息をついた。



「まぁ、そうかもね。ただ俺、年下なんて興味無いから」



……でもそれって。



年下興味ないってことは、年下の私は除外ってことだよね。



やっぱりダメじゃん。



「じゃあ、やっぱり……」



「でも、絃ちゃんは特別。だから、俺も絃ちゃんに惚れたってことにしておいていいよ」



「えっ?」



まさか、雅さんの口からそんなことを聞けるなんて……



雅さんが私に惚れた?



「絃ちゃんにはいろいろ助けてもらったしね。これからも俺の女嫌い克服に付き合ってよ」



なんだかその気持ちが嬉しくて、目に涙を浮かべながら、こくんと頷いた。



そして、残ったのは最大の強敵、蓮くん。



< 252 / 260 >

この作品をシェア

pagetop