お願いだから、好きだと言って!!



「さぁどうだか?お前、見るからにバカそうだし」



「なっ……!」



酷くないですか?



一体こんな人のどこが良くて人気なんだか……



あ、顔か。



顔だけはイケメンだもんね。



「おい、今すぐ追い出すよ?」



「……えっ」



「絃ちゃん、今の全部口に出てたよ」



「あっ」



とんでもない、大失態だ。



「まぁ、いいや。どっちにしろ3ヶ月後には出てくだろ?」



そう言い残して蓮くんはリビングを出ていってしまった。



本当ならこんな所、優しくしてくれる葵くんには悪いけど、今すぐに出ていきたい。



出ていってやる!と言いつけたいところだけど、帰る場所がないんだから我慢しかなくて……



「大丈夫だよ、絃ちゃん。まだ3ヶ月あるし!」



「あり、がとう」



全然自信ないけど。



葵くんと私しかいなくなったリビングで、不安を打ち消すようにハンバーグを口にかきこんだ。


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