お願いだから、好きだと言って!!
「……見えない」
「絃はちっちゃいからねー」
「うわー、酷い」
モデルのようにすらっと伸びるその背は、152cmという私に比べて30cmも高い。
その半分位、分けて欲しいところだよ。
そんなチビな私には、到底掲示板は見えっこない。
背が高い瞳に、ここはおまかせする。
「えっと……小鳥遊と棚橋は」
私たちの高校は、それなりに人数も多い進学校。
クラスは一学年で5クラスある。
偏差値もそこそこあって、おまけに制服も可愛いということもあって人気なんだ。
「絃……っ」
「な、何?どうしたの?」
掲示板からぱっと目を離して、私の方を悲しげに見つめる。
まさか……
「クラス、バラバラになっちゃった?」
そんな。
酷いよ、先生たち。
こんなにも仲良い私たちをバラバラにしてしまうなんて。
「……同じC組でしたっ!」
「……へっ?」
一瞬にして笑顔を取り戻し、ガッツポーズを決める瞳に、私はついていけない。