お願いだから、好きだと言って!!



「……お、お待たせしました」



今までより学校までの距離が近くなったから余裕はあるけれど、急かされたおかげで家を出る前から息切れがする。



部屋の鍵をかけて、エレベーターに乗って下へ降りる。



やっぱりホテルみたいなマンションだな、と見とれてしまった。



そうこうしてるうちに、もう出ていってしまっていた蓮くん。



「ま、待って……!」



「あぁ?なんでついてくるんだよ」



な、何でって…



「同じ学校だし……」



「だから、一緒に歩いてたら勘違いされんだろ?」



あ、そういうこと……



確かにそれは避けたい。



私は言われるがまま、蓮くんとは距離をとって学校まで通学した。


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