お願いだから、好きだと言って!!



「絃ー、おはよ!」



「瞳ー!」



学校について瞳に会うと、たった2日なのにずっと気を張って疲れていたのか、ほっとする。



「ちょっと、どうしたのよ」



いきなり身体を預けて抱きついてしまったものだから、瞳はびっくりしていた。



「ううん、何でもないんだけど…とっても落ち着く」



「それは嬉しいんだけどさ」



蓮くんたちと同居していることは、言わないよう念を押されているし、バレるのが怖くて口に出せないから……



理由は言えないけれど、何も言わない私を瞳は優しく撫でてくれた。



はぁ、本当に落ち着く。



「よし、いこっか」



瞳と並んで、まだ慣れない新しい教室へと向かう。


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