お願いだから、好きだと言って!!



「蓮くんおはよ〜」



「あー、おはよ」



教室に着くと、先に来ていた蓮くんは相変わらず女の子たちに囲まれていた。



いつもいつも女の子に囲まれて嫌にならなんだろうか。



いや……女たらしなんだっけ。



それなら嫌なはずがないよね。



「……っ」



ちらっと見ただけのはずだったのに、蓮くんと目が合ってしまった。



"見んな、バカ"



「なぁっ!」



声には出ていなかったけれど、蓮くんの口はそう動いていたと思う。



別に、目が少し合っちゃっただけじゃない。



「ねぇ、誰見てたの蓮くん」



「別に、なんでもないよ」



「えー、本当ー?」



はぁ……私、この人と居候させてもらってるだけだけど、同居しているだなんて。



朝からテンションがさがって、深いため息をついた。


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