お願いだから、好きだと言って!!
実は昨日、あの後葵くんがちゃんと連絡を取れるようにと連絡先を教えてくれたんだ。
そしてついでに、葵くんたちが連絡を取る時に使っていたグループに入れてくれた。
だから、自動的に蓮くんと雅さんの連絡先もゲットしていた。
それもあり、私の連絡先も蓮くんや雅さんにも伝わったのだ。
だから、連絡が来るのはおかしい訳では無いのだけれど、まさか。
れ、蓮くんから!?
驚いて顔を上げてみると、教室のドアのところで不機嫌そうに私を睨みつける蓮くんが立っていた。
「……ひぃっ」
な、何だか背筋が凍りそうだ。
寒気がする。
指でタップしてメッセージを開いてみる。
『落とす気がねぇーなら、ホームレス決定だな。早めに荷物まとめとけよ』
なっ。
「ムカつくーっ!!」
「ちょっと、どうしたのよ絃」
「えっ?あ、何でもないの、何でも……」
思わずカチンときて、大声を出してしまった。
突然声を張り上げるものだから、瞳もびっくりして目を丸くしていた。
まさか蓮くんから連絡がきてムカつきましたとは、口が裂けても言えず……
とりあえず何でもないと誤魔化す。