お願いだから、好きだと言って!!
カラッと晴れた約束の土曜日。
まだ4月。
ポカポカ陽気が心地いい。
私は、大きなショッピングモールのある最寄り駅に瞳と待ち合わせをしていた。
「ごめん、お待たせー!」
スキニージーンズにオフショルダーのトップスをさらっと着こなしている瞳は、やっぱり美人。
大人の色気をぷんぷんと漂わせている彼女は、人目を引く。
そんな視線の中に私も入ってしまっているのが、何だか恥ずかしい。
センスも色気も全くない私が、隣にいることが申し訳ない。
「ううん、今日は何するの?」
「もちろん、ショッピングよ」
私も本気を出す、と言われて誘われた今日。
きっと私の思いが通じて、次の作戦を伝授してくれるんだと思うけど……
ショッピングって。
「その、次私はどうすれば……」
「まぁ、性格をすぐに変えるなんてことは難しいから、とりあえずそうね。大人っぽく色気を出していけば、男なんてイチコロよっ」
い、イチコロって……
最近聞かないけど、そんな言葉。
まぁ、一瞬にして惚れちゃうわよってことだけど。
そもそも、私に色気なんて。