お願いだから、好きだと言って!!



「わかったよ……」



「よし、やっぱり手っ取り早く色気出すには、程よい露出ね」



「ろ、露出っ!?」



「そう。男の子は見えるか見えないかのラインが好きなのよ。隠しすぎても見えすぎてもダメなの」



さ、さすがスペシャリスト。



男の子の好みがよくわかっていらっしゃる……



「そうと決まれば、」



「わぁっ、ま、待ってよ」



瞳にガシッと腕を掴まれて、連れていかれる。



行くお店は、瞳のよく行くお店ばかり。



さすが、瞳に似合いそうな可愛くて大人っぽい服が揃ってる。



「はい、絃は試着室入ってね」



言われるがまま試着室で待ってると、次々に運ばれてくる洋服たち。



「あの……」



「とりあえず着てみて?」



「……はい」



ってこれ、胸元開きすぎじゃない?



運ばれてきた服たちは、今日瞳が着ていたオフショルダーだったり、ショートパンツだったり、ダメージジーンズだったり……



ぴったり目の体のラインが出る服だったり。



どれもこれも、私じゃ選ばなさそうなものばかり。


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