お願いだから、好きだと言って!!
でも、居候の身であることには変わりない。
確かに、ありがたく済ませてもらってるんだからこれくらいの事はしてもいいとは思う。
けど、その態度には本当にイラッとくる。
お母さん達、なんで私をこんな所にお願いしたのよ。
もっと違うところあっただろうに。
「あ、それと……その服。豚に真珠だな」
そう言って奴、蓮くんはリビングを出ていった。
豚に真珠って……
つまり私には似合わないって言うことよね?
そんなの、わかってるわよ。
瞳に選んでもらって浮かれてたけど……
私にこんな可愛くて、色っぽい服なんて最初から似合わないの。
でも、言っていいことと悪いことくらい覚えときなさいよ。
「この、バーーーカッ!!」
もう、知らないんだからっ!
この日は怒りに身を任せて、皿洗いからリビングの掃除、水回り……隅々までピカピカに掃除してやった。