お願いだから、好きだと言って!!
「あのブラウス、とーっても似合ってたよ?蓮兄は素直じゃないから……」
うーん、素直とかそういう問題じゃなくて、性格が腐ってるような気がするけど。
「あっ、そうだ」
少しだけ私より先を歩いていた葵くんが突然立ち止まる。
「ん?どうしたの?」
私がそう問いかけると、葵くんはくるりと私の方に振り返る。
「あのね、絃ちゃん」
少しだけ頬を赤らめた葵くんは、手を後ろに組みながら……
「絃ちゃんのこと好きなっちゃったかも!」
……へっ?
葵くんはニコリと無邪気な笑顔を浮かべて、そう言った。
「あ、葵くん?」
「嘘じゃないよ。本当だよ?」
「あのっ……」
「だから、」
葵くんは私に近づいてきて……
目の前に立った。