お願いだから、好きだと言って!!



それからまた詳しく話を聞いていると、蓮くんにはお兄さんと弟がいるらしく、その弟というのが年子で、今年この高校の1年生として入学してくるらしい。



知らなかったけど、またお兄さんも去年までこの高校にいたらしく、3兄弟揃ってイケメンでファンが途絶えないらしい。



この高校の生徒が男子生徒より女子生徒の方がほんの少し多いのは、これが理由なんだと納得した。



「あ、蓮くん!」



そんなクラスメイトの声が聞こえて、その子の視線の先へと目を向ける。



「……わぁ、すごい」



この世にこんなイケメンがいたんだと、そう思った。



それほど彼、佐伯蓮くんはイケメンだった。



思わず見とれてしまうくらい。



「あー、絃。言った矢先に蓮くんに見とれてたでしょ?」



「そ、そんなことないって!……ただ、ちょっとかっこいいなーって」



「それが見とれてたって言うのよ。もう、目の保養としては良いけど、本当に恋しちゃダメよ?」



なんでそんなに念を押されるのか分からないけど、きっと私はこの人を好きにはならない気がする。



そう思いながらもドキドキしているのも事実だった。



このドキドキはなんだろう。


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