お願いだから、好きだと言って!!



「あ、葵くん?」



「嘘じゃないよ。本当だよ?」



「あのっ……」



「だから、」



からかってみたくなったけれど、絃ちゃんのことを好きになっちゃったかもしれないこの気持ちは、本当だよ。



絃ちゃんの目の前に立つと、見下ろすようになる。



絃ちゃんから見ると僕は見上げられるわけで……



なんだろ、やっぱり絃ちゃんって可愛すぎる。



「……っ」



照れる絃ちゃんを本気で好きにさせてみたい……なんて思ってしまった。



「覚悟、しておいてね?絃ちゃんっ」



ふふ、これからが楽しみだな。



きっと絃ちゃんは僕のこと、弟みたいにしか思ってなかっただろうし……



今日家に帰ったら、ちょっといじめてみよっかな?



僕だって、いつまでも絃ちゃんの弟じゃないんだよ?


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