お願いだから、好きだと言って!!
「お風呂空いたよー」
思いにふけていると、洗面所のドアが空いて絃ちゃんが出てきた。
空いたドアの向こう側から、ふわりと漂ってくるシャンプーの匂い。
ずっと思ってたけど、絃ちゃんが使ってるシャンプーの匂い、とてもいい匂いがする。
なんか、癒されるって感じ。
「うん、ありがと」
絃ちゃんの着てるルームウェア。
淡いピンクのそれは、絃ちゃんにぴったり。
初めて見るから、きっと買ったばかりなんだろう。
そこから見える白い肌とか、濡れた髪とか……
なんだか色っぽい。
惚れてもらうために頑張ってるんだね、絃ちゃん。
「絃ちゃん、こっちにおいでよ。僕が髪の毛乾かしてあげる!」
「そんな、悪いよ……」
恥ずかしいのか、まだお風呂で暖まった温もりが抜けていないのか、真っ赤に染まる頬。
本当に、可愛いんだから、絃ちゃんは。