女人天国
美香は驚いて目を見開いている。

「生徒会長に立候補しようと思っていた方には申し訳ないと思っています。

けど…今回はどうしても譲れないんです。

お願いします!」

ゆうきは深く頭を下げた。

体育館が静寂に包まれた。

「私は…ゆうき君が生徒会長になってほしい!…です」

一人の女子生徒の声が飛んだ。

ゆうきが顔をあげると、そこには微笑んだ由良がいた。

幾人もの女子が由良の意見に賛同した。

そしていつの間にか今度は拍手の嵐が巻き起こっていた。
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