君はガーディアン ―敬語男子と♪ドキドキ同居生活―
「……実は、私もちゃんとはわかってないんです、私も、若と同様に、父から青龍を継ぎました。黄金川財閥には、守護聖獣管理部門というセクションがあって、私は、若の秘書であると同時に、そこのスタッフでもあります。ちなみに、守護聖獣管理部門には後二人いて」

「朱雀と、玄武ですか?」

「はい、そうです、おっしゃる通り、守護聖獣管理部門は、青龍、朱雀、玄武、そして、黄金川財閥次期総帥である若の麒麟が居て、……白虎は、ずっと空席だったんです、奥様がお屋敷を出て行かれてからは」

「それって、空席で大丈夫なものなんですか?」

「……望ましい事ではないですね」

「空席だと、どうなるんでしょう」

「それを説明するには、まず、守護聖獣管理部門の話をしないといけませんが……」

 そう言って、征治さんは時計を見た。
 既に23時を過ぎている。

「……長いお話になりますが、お時間、大丈夫ですか?」

 明日は、まだ就業開始前で何も無い。多少寝坊しても大丈夫なはずだ。

「……はい」

「ここだと少し冷えますから、リビングの方へ、今、何か飲むものをお持ちします、ココアでいいですか?」
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