君はガーディアン ―敬語男子と♪ドキドキ同居生活―
 私と征治さんの様子がおかしいので、礼門は、今後の話はまた明日、と言って、自分の部屋へ戻って行った。
 私は、和室で一人、布団に身を投げ出すようにつっぷした。
 あられもない姿を見られて、恥ずかしいと思いながらも、意識してもらえないかと考えている自分のあさましさがイヤだった。

 私は、今、征治さんの事を考えると、動悸が速くなり、集中力が無くなってしまう。
 男性に免疫がないせいで、過剰に意識してしまうのだ。きっとそうだ。

 自分にそう言い聞かせる。

 危ないところを助けられたから、これが吊り橋効果ってやつだ。
 だから、たとえば、全てが解決したら、気持ちの落としどころがつくはず。

 後になって、征治さんの恋人が現れても、動揺しないように。

 手足を伸ばして深呼吸した。

 私が優先しなくてはいけないのは、白虎の事だ。それをまず考えなくちゃ。

 私は、気を取り直して眠る事にした。
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