剣道☆ガール!
第一章 春
「凛子!部活きまった?」
ぼーっと窓の外を見ていた橘凛子はとっさに話しかけられ、うぉっと小さく驚いてからあかねの顔をみてこう言った。
「それがまだ決まってへんねん。」
「凛子のことやしそうやとおもったわ!まぁ、うちもやねんけどさ。どうしたもんかね〜」そう言ってあかねは私の机に頬杖をつく。
するとあかねが急に何かを思い出したような顔をし、パンッと手を鳴らした。
「てかさ!バスケ部の先輩でめっちゃカッコイイ人おるらしいで。あとから見に行こうや。」あかねの目が輝いている。
「どうぞお一人で見にいって下さい。」
即答で答える。
「いーや、凛子に来てもらう。」
「もう、めんどくさー。」
私が目を細めて言うと
「じゃ、放課後体育館前で集合な!遅れたらしばく!」
そう言ってあかねは1-3組の教室へと入っていった。
私はまたあかねに付き合わされてしまったというなんとも言えない気持ちを抱えて、1-2組へと歩いていく。