大剣のエーテル
ククク、と自嘲気味に笑うババ様は、どこか悲しそうで心が痛む。
ババ様は、子どもたちを見つめながら続けた。
「…ルタは、あの中の子どもらの1人じゃった。ひょんなことからこの教会で暮らすことになってな。昔から素直じゃないが、家族愛が深い子で…本当にあの子は今でも私のことが大好きで…」
「ちょっと。変なこと言うのはやめてよ。」
ちょうどお茶を注いで運んで来たルタが、じろり、とババ様へと視線を向ける。
ケタケタと笑ったババ様は、ルタが帰って来たことが嬉しくてしょうがない様子だ。
微笑ましく彼らの様子を見つめていると、子どもたちと遊んでいたランバートとロルフがこちらに帰ってきた。
一仕事終えたような顔の彼らにババ様が尋ねる。
「そういや、アンタらは用があってこの町に来たんじゃろう?もしや、離島の一派のアジトに行くつもりか?」
(…!)