大剣のエーテル

私は、何か嫌な予感がした。

この目でランバートの無事を確かめないと、気が気ではない。


「イヴァンさん!ランバートの部屋はどこ?」


「廊下を出て右の突き当たりの部屋だが…」


私は、それを聞いた瞬間にベッドから出て、急いで扉へと駆け出した。


「ありがとう!私、行ってくる…!」


「!ノア?!」


イヴァンさんの呼ぶ声が聞こえたが、私は居ても立っても居られない。

ベッドから出た私は、ぱたぱたとランバートの元へと走る。

静かな廊下は、誰1人いない。

私の足音だけが廊下に響いた。

もう、彼のことしか考えられない。


(突き当たりの部屋…。ここに、ランバートがいる…!)


ぱっ、と立ち止まる。

木でできた扉の向こうからは何も聞こえない。


…ごくり。


喉を鳴らし、緊張感の中、ドアノブに手を伸ばす。


ガチャ…!


「…っ!」


ドアノブをひねり扉の先に見えたのは、信じられない光景だった。


< 247 / 369 >

この作品をシェア

pagetop