大剣のエーテル
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““離島のアジトに幻夢石がない”だと?!何言ってんだ!無駄足じゃねぇか、ボケ!海を渡った魔力返せ!”
イヴァンにランバートが怒鳴られた昨夜、集められた団員たちは団長から信じられない言葉を告げられた。
“一派が幻夢石を隠している本当の場所は、あの“鉱山”だよ。…隠しているというより、あの山から発掘している、と言う方が正しいかもしれないね。”
ランバートは地図を広げながら話を続ける。
“おそらく、半年前。あの鉱山で幻夢石が偶然発掘され、それを嗅ぎつけた一派がわざと落盤事故を起こして、そこで働いていた人たちから鉱山を奪ったんだ。”
ロルフが、はっ、と気付いたように声を上げる。
“まさか…あの鉱山に一派の影がいたのは、俺たちを追ってきたわけじゃなくて、あの山が一派の支配下にあったからなのか?”
こくり、と頷いたランバートに、全員が絶句した。
それと同時に一派の裏の動きを全て理解する。
ランバートは、俺たちを見つめて言った。
“きっと、カイとフォーゼルは俺たちが離島に来るとふんで疑わないだろう。そして、まんまとその罠にハマった俺たちを離島から出られなくして始末する気だ。”
“何それ、まるで“ゴキブリホイホイ”じゃん。
ヤダよ、行きたくない。”
そんな俺の反論にランバートは笑顔で答えた。
“逆にその策を利用すればいいんだよ。俺たちが離島から出られないなら、カイたちも出られないんだから。存分に戦えるだろ?”