大剣のエーテル

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「どんどん仕事持って来いやーっ!!」


クリスマス3日前。

目にも留まらぬスピードでハンコが押されていく資料。

ジャンルごとにまとめられている紙の束を見て、ルタが呟く。


「何あの問題児、変な薬でも飲んだの?やれば出来るじゃん。ってか、雑務が嫌いで二階から飛び降りて逃走してた奴とは別人なんだけど。」


「あぁ、一体何があったんだかな。」


彼を見つめるイヴァンはさらり、とルタに答えた。

ルタはそんなイヴァンをちらり、と見上げたが、何も言わずに視線を逸らした。

イヴァンが、ルタに向かって尋ねる。


「そう言えば、カラオケ大会は今日だろ?ノドの調子はどうだ。」


「何?心配してんの?イヴァンは安心してクリスマスの会合の準備を進めてなよ。」


いつもの白衣とは違う白いコートをまとった彼が、コツコツと廊下を歩いていく。


「…結果は出してやるからさ。」


チャッ、とメガネをかけたルタは、帽子とマフラーを身につけ悠々と城を出て行った。


「何だ、あれは。…変装のつもりなのか。」


ルタは、素性を知られたくない様子である。

そんな彼を、ぼそり、と呟いて見送ったイヴァンは、手元の資料に視線を落とした。


「…さ、俺もやるか。」


エーテルの団員たちは、それぞれ“特別任務”へと取りかかったのだった。


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