ゆるふわ男子の族事情
ゆるふわ幹部……それは否定しない。
そう見えるように、そう見て欲しくて振舞ってるんだから。
もちろん、組と使い分けてるだけでどっちも素なんだけどね?
それにしても…………
「血の気多いねぇ」
「……っ!!!!」
殴りかかってきた男の腕を掴み、足払いを掛けて体制が崩れたところでそのまま投げ飛ばす。
下の子たちは呑気にも口笛を吹いてたり、笑っていたりと余裕を崩さない。
それもそうだ。
伊達に全国No.1の位置にいるわけじゃない。
それなりの努力もしてるし、少数ながらに勝ち進んできたメンバーなんだから。
「落ち着きなよー
時間はたっぷりあるんだからさぁ」
笑みを崩さない僕に苛立ったのか僕の言葉の後、間髪入れずに一斉に向かってきた相手。
隙だらけ。
向かって来た相手をすべて投げ飛ばす。
もちろん、最大の手加減をして。