2度目のFirst Love
不安とドキドキの中、秋生が来るのを待ち合わせ場所で待った。


愛の言葉で私は秋生と会おうと思った。


うーちゃんからは『何かあれば直ぐに連絡しろ』と言われた。


何度この言葉を言われたか分からない。



「待たせてごめん!」



急ぎ足で来てくれた。


まだ待ち合わせ時間にはなってないのに。



「全然待ってないよ」

「心がバイト休みでよかった」



秋生の笑顔は心臓に悪い。


キュッとする。



「何処行く?」

「移動しよう」



そう言って秋生は私の手を取って歩き始めた。


凄く自然な流れで呆気にとられた。


こういうの慣れてるのかな?


そう思うといい気分はしなかった。



「何処行くの?」

「着いたら分かるよ」



普段はあまり使わない路線の電車に乗り込んだ。


車内でも手は繋がれたまま。


突っ込むタイミングをすっかり逃してしまった。


今更話してとも言いづらい。


何より嫌だと思ってない。


その自分の気持ちが複雑だった。





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