2度目のFirst Love
気が付けば日が落ちていた。


大きな音と一緒に大きなお花が夜空に散った。



「花火……花火だ!!」



秋生を見ると笑ってた。


その笑顔を見て何故だか胸が苦しくなる。



「心?」



思わず手を振りほどいてしまった。


よく分からないけど涙がこみ上げてくる。


モヤモヤする。


気持ち悪い。



「ごめ__っ、ちがっ……違うの__っ」

「……うん」



秋生に抱きしめられた。


振りほどこうとしてもビクともしない。



「は、離して!!」



嫌じゃない……でも怖い。



「大丈夫だから落ち着いて」



耳元に触れる声。


余計落ち着かない。



「違うっ、そうじゃない! ダメ! 今は__っ」

「俺が怖い?」



「1人にして」そう言いかけて秋生に遮られた。


違う。


違うよ。


秋生が怖いんじゃない。



「自分が……怖い……」



ギュッと抱きしめられて力が抜けていく。


秋生の心臓の音が大きく聞こえる。



「俺がそばにいるよ。 ずっと」

「……え?」



顔を上げると秋生の瞳と視線が絡まった。



「好きだよ」



力一杯押しのけると、今度こそ秋生と体が離れた。





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