2度目のFirst Love
気にしない、気にしない……。


こんなに夢中になってテーブル拭くの初めてかも……。



「良い感じに決まってるじゃん!」

「早瀬君今までの子たち切ってるって話だけど、胡桃と上手くいってるからって事?」

「秘密っ!」

「何それ!? 気になるじゃん!」

「秋生が何も話してないなら私もまだ言わない」



賑やかな声。


楽しそうな笑い声。


私は何も楽しくなかった。


あの子たちの話が本当かどうかも分からないのに胸が痛い。


秋生の気持ちを信じたいのに気持ちが揺れる。


返事も出来なかったくせに……自分の身勝手さに嫌気がさす。



「心ちゃん、だよね?」

「え? あ……うん」



飲み物を持って行くと、胡桃と呼ばれてた子に声を掛けられた。



「あ! キラと雑誌載ってた子じゃない!? え!? 知り合い!?」

「秋生の知り合い。 話し聞いてるよ? 良い友達だって。 あ、私胡桃。 宜しくね」



ニコッと笑顔を向けられた。


私は笑えてたか分からない。





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