言えない恋





「まぁ飲みながら聞いて」


「はい。いただきます」



温かい紅茶を一口飲む


なんか…緊張してきた



倉岡さん


何話すんだろう‥




「壮介と付き合ってるのは聞いたんだけど、正直に言って心配なんだ。別に俺は親じゃないんだけどさ、マネージャーとして壮介の仕事を大切にするのは当たり前のことだろ?恋愛のせいで仕事がおろそかになるってタイプじゃないと思うけど、なんせ壮介に恋人がいるのは何年もなかったことだから、ちょっと不安になって」



「はい…」



もしかして別れろとか言われるのかな…



どうしよ‥



「壮介は芽衣ちゃんも分かってる通り芸能人なわけで、普通の生活はもちろん恋愛なんて堂々としていられない人間なんだ」


「…分かってます」


「そりゃ壮介だってみんなと同じ人間で普通の男だけど、世間の扱いは遥かに違ってる。芽衣ちゃんの思ってる交際をそのまま思い通りにするのは難しいんだよ。それは分かってるよね?」



「はい」



壮介が普通の人じゃないのはちゃんと理解できてるよ

難しいことぐらい分かってます




「壮介にも言ったけど、中途半端な付き合いなんだったら止めてほしい。もし、二人とも本気で交際してるんだったら俺も協力するし、二人にもそれなりの努力も必要なる」




努力かぁ〜



私は本気だよ


壮介も…本気だよね?




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