言えない恋

【ayumi】

―――――――



芽衣の乗ったタクシーを見送り、独り暮らしのマンションに帰る



まさか…



綾さんの話してた好きな人が壮介くんだったなんて…



正直びっくりした



でも芽衣にはもっと衝撃があったはず


考え込んだり、悩んだりしてマイナスになったりしないかすごく心配になる



芽衣は心が綺麗な子なの


だから少しの傷でも何かが足りなくなったり、何かを得ようとしたりして、結局は自分自身を傷つけてしまうのが芽衣の性格




それを知ってる私が芽衣にできることは



とにかく芽衣の頭の中から芽衣の存在を消さすとゆうこと


綾さんの話には芽衣は一切関係がないんだと分からすこと



それさえ分かってもらえれば芽衣も考えないですむと思う



壮介くんの気持ちや綾さんの気持ちはもう芽衣には聞こえないんだから


芽衣が壮介くんの綾さんに対する気持ちを探さないように私が芽衣を支えなきゃ



綾さんの今の旦那との愛を応援するのを約束したんだ


芽衣、




なにも怖くないよ?



壮介くんは芽衣を大切に思ってくれてるんだから



なにも悲しむことなんてないんだよ?





………こんなこと思ってる私が正直一番に怖がってるかもしれない……―




芽衣の愛がどうか壊れませんように




今はそれだけを祈るのが正解かもしれない




ただただ芽衣と壮介くんを信じることが一番なのかもしれない





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