言えない恋
そのまま一睡もせず私は考え続けた
綾さんの話を思い出しては涙したり、壮介のことを思い出しては涙したり……
おかげさまでバッチリ一重になってしまい、どこにも行く気がしない
正月休みもあと5日もあるのに、こんなんじゃ休みの意味ないよ
仕事してる方がいいかもしれない…
朝の寒さに耐えながら、じっと携帯を眺める
そして太陽がてっぺんに上がったころ、私は壮介にメールをうった
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忙しい時にごめんなさい
綾さんのことで
大事な話があるの。
会える時また連絡ください。
真剣な話だから。
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こんな内容のメールうったの初めて
きっと壮介は驚くと思う
仕事中だったら迷惑な話だよね
"綾さん"なんて名前まで入れちゃったんだもん
きっと急いで連絡してくるだろうな…
でもそれが狙い
今すぐにでも話がしたいんだ
なにも考えたくないから
涙なんてもう流したくない
こんなさみしい時間なんてもう過ごしたくないよ
仕事を一番に頑張って、なんて言っておいて卑怯だよね…私
今の私
何が一番なのか分からなくなってる
もう自分さえ
どうなったらいいのか分からなくなってきてるんだ