言えない恋
「今日は仕事ないの?」
「まぁな」
「え〜!!休みとかあるんですね〜」
「一応…」
「壮介は今日のために空けてくれたんだよな〜?」
「バカ言え」
「「ははは‥」」
春くんのパーティーといっても、みんな自由な時間を過ごしているだけ
最初と最後だけ春くんが挨拶するんだ
だから、こうやって話をたくさんして笑って、酒飲んで、タバコ吸って…‥
ホームパーティーみたい。
「芽衣?」
「ん?」
「大丈夫?疲れてるみたいだけど」
「大丈夫よ。気にしないで」
私は話に入らず一人でシャンパンを飲んでいた
"ムカつくんだけど、あの女"
あんなこと言われた後で、成田壮介と話せるわけないじゃん
別に怖いとかじゃないけど、私自身が納得してしまったから
成田壮介とは格差がありすぎ
私なんかが話してて良いわけがないんだ
さっき少し話せただけでも最高の時間だった
夢は一瞬でとけたんだよ
「森下くん。そろそろ‥」
「あ、はい!!じゃぁちょっと行ってくる」
「はいはーい」
春くんは関係者に呼ばれて行ってしまった
残された私と歩美と成田壮介。