言えない恋
「なに〜‥」
「ちょっと、そんな顔しなくても!! 飲もうよ〜♪明日休みなんだしさ」
「はぁ…」
毎週と言っていいくらい、歩美はこの家に遊びに来る
まぁ、一人より二人の方が楽しいし…って感じに、いつも許してしまうんだけど
飲み始めると…‥
「だからダメなのよ!!春は‥」
始まった‥
「あいつはね、いっつもそう!! 男らしくないんだっつーの!!」
「‥そうですか」
歩美は飲んで酔っぱらうと、彼氏の悪口を散々と言い放つ
もう、慣れたというか何というか…
その愚痴を静かに聞くだけの後半です
深夜2時過ぎ
そろそろ限界がきたみたいで、うっすら寝始めた歩美
「今日も泊まってく?」
「うん…そうする〜」
全部が同じ展開
毎週金曜日の夜はこんな感じで終わるんだ
次の日、目が覚めたのは昼前だった
顔を青くした歩美が起きてきて、二人で軽食を済ますと、どこに遊びに行くとかじゃなく家でボーッと過ごす
そして歩美が思い出したように言った