言えない恋




pm 21:00過ぎ


俺のドラマの盛り上げのための飲み会という、いまいち理由がつかめない飲み会が始まった



春の連れてきた連中はほとんどが地元のヤツばっかで話は普通に楽しい



春が言ったとおり、店のテレビには俺のドラマが流されているが…‥




誰も見ちゃいねぇ…。


ま、俺もだけど。


他の客も酒に溺れてる真っ最中でテレビなんて存在すら目に映ってなさそうだな




まぁいい

真剣に見られても困るし…



…なんて呑気な仕事でもないんだけどな






飲み始めて1時間が過ぎた時、春が誰かに電話して呼びつけていた



つーか、これはもはや、ただの飲みだろ





店のBGMと客のわめき声でここには静かさなんてものの欠片もねぇ



「壮介!!俺の彼女くるからさ、よろしくね〜♪」


「…は?」



"よろしくね〜♪"って、なにがだよ…!!




…ブ・…ブ・…ブ・…ブ・



ワーワーうるさい中、ポケットの中で動く携帯に気付き手にする





着信中 : 綾





俺は慌てて店を出て、電話をとった






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