言えない恋






「成田!!こっちこっち」



ツレに呼ばれ、そこに座り酒を飲んだ



一気に何口も何口も…とにかく飲んだ




あいつ…綾を頭から無くすために飲み続けた




「成田いいねぇ〜♪ほら、飲め〜♪」


「「ははは…」」




俺はなんのために成田壮介という人間を頑張ったのか…




金が欲しいからじゃない


モテたいからじゃない


テレビに出たいからじゃない





綾のために、自分を輝かそうとして、成功したんだ



でも、これからは誰のために…



綾はもういい。



いつまでもズルズルするのは俺らしくねぇ




ふと目線を上げると、メイと目が合った



……?



逸らされたし‥



「あ、そうそう。成田ってさ〜」



横のツレは話しやすい


だから酒も進むし、モヤモヤも消えてくる





このまま


このまま…




今ごろ分かってしまった気持ちを誰か…消してくれ






飲みは深夜になっても続いた



所々うっすら寝てるヤツや、まだ元気なヤツもいた



春は女と…‥




とにかく、明日晩から仕事なんで、ここで帰らさせていただきます





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